500例超の執刀実績
院長は顎矯正手術を累計500件以上担当。多様な症例で培った経験をもとに、リスクを最小限に抑えた安全な手術を行います。
顎矯正手術
院長は顎矯正手術を累計500件以上担当。多様な症例で培った経験をもとに、リスクを最小限に抑えた安全な手術を行います。
矯正前に手術を先行させるサージェリーファーストを採用。治療全体の期間を大幅に短縮し、早期に理想のかみ合わせとフェイスラインを目指します。
最新の3D手術シミュレーションで骨格を分析し、3Dプリンターで作製したサージカルガイドを使用。ミリ単位の精度で計画どおりに骨切りを実現します。
顎矯正手術とは、顎変形症に対して行われる外科的治療です。軽度の顎変形症は矯正治療のみで対処可能なケースもありますが、上顎や下顎の骨に変形があるものでは、歯並びを矯正しただけでは十分な結果が得られないため、外科的に矯正する顎矯正手術を併用します。手術では、異常のある顎骨を骨切りし、理想的な位置に移動させ、移動後は骨切りした部位をプレートやスクリューネジなどで固定します。口の中の切開によって行われるため顔に傷がつくことはありません。顎の成長発育が終了する年齢(17歳から20歳以降)に行います。保険診療の病院において実施される治療では、手術前に歯並びを整える術前矯正を6カ月から2年かけて行うことがほとんどです。しかし、当院では、近年世界的に広まってきているサージェリー・ファーストという方法で治療を行います。手術によって顎の位置を調整した後に矯正をするため、早期に見た目のコンプレックスが解消される、治療期間が短くなるといった利点があります。また、サージェリー・ファースト法では、手術後の矯正においても、矯正済みの骨格パターンに基づき歯牙移動を行うことができる、術後の傷を回復させようとする生体的現象を活用して歯牙移動を促進することが出来るといったメリットがあります。
一般的に大学病院などにおいて保険診療で行われる場合、見た目を美しくするといった目的は二の次で顎変形症による噛み合わせの改善を第一優先として行われますが、当院では見た目の美しさも重視した治療をご提供いたします。
顎変形症とは、顎(あご)の骨の大きさや形、位置の異常によって、顔の変形(ゆがみ、ねじれ)やかみ合わせに大きなずれが生じている状態をいいます。生まれつきの先天性と、生後に生じる後天性があります。症状としては、食物を噛み砕く効率が著しく低下していたり、歯の間に隙間が多いため言葉(発音)が不明瞭になったりします。また、顎のゆがみが左右の筋肉バランスに不調和を及ぼし、顎の関節の病気や肩こりの原因になることもあります。下顎が小さいと睡眠時無呼吸症候群の原因となることも知られています。
顎変形症の発症には、遺伝的な要素が関係しているといわれていますが、多くの場合、明らかな原因は不明で、指しゃぶりや舌を出す癖なども要因として考えられています。
先天性疾患が原因の顎の変形は、幼少期からすでに変形が見られ早期の矯正が可能ですが、後天性の場合、多くは幼少期には異常に気付かず、顎が急成長する思春期ころに明らかになってきます。顎変形症は様々な障害を引き起こすだけでなく、顎の変形を伴った容貌に対して悩みを抱えることも少なくありません。成長期のお子さんであれば、矯正歯科治療で顎骨の成長をコントロールしながら骨格に問題のある歯並びを改善していくこともできますが、骨の成長が止まっている成人の場合、矯正装置だけでは十分な結果が得られず、治療が難しくなってきます。そこで選択肢として、矯正歯科治療に顎矯正手術を組み合わせることで、通常の矯正歯科治療ではできない矯正が可能となります。
以下は、顎変形症によくみられる症状や状態です。「もしかしたら顎変形症かも」「フェイスラインを整えて小顔になりたい」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
顎の変形には、上顎骨(じょうがくこつ:うわあご)の変形、下顎骨(かがくこつ:したあご)の変形、上下顎骨の変形があります。また、過剰な成長による変形と成長不足による変形に分類することができます。代表的な顎変形症には、上顎骨が突き出た上顎前突症(出っ歯)、下顎骨が突き出た下顎前突症(受け口)、逆に下顎骨が小さい小下顎症、前歯がかみ合わない開咬症、左右の顔の大きさが異なる顔面非対称などがあり、それぞれに特有の不正咬合(かみ合わせの異常)と顔面変形を伴います。
上顎前突症(じょうがくぜんとつしょう)/(出っ歯)
一般にいう「出っ歯」のことで、上の前歯が下の前歯より飛び出している状態をいいます。笑ったときに上顎の歯ぐきが過度に露出するガミースマイルもよく伴います。上顎骨の過剰な成長で、上顎が下顎よりも大きくなった場合(骨格性)と、上の前歯が前方に極端に傾斜している場合(歯性)があります。
上顎後退症(じょうがくこうたいしょう)
上顎の成長が悪く、下顎に対して上顎が後退した状態で、上顎がへこんでいるようにみえます。上顎の前歯が下顎の前歯の手前にかみ合う状態で、笑ったときに上の歯が下の歯に隠れてみえなかったり、顔の長さが短く感じられたりします。ダウン症候群や唇顎口蓋裂の術後で多くみられます。
下顎前突症(かがくぜんとつしょう)/受け口
日本人で最も頻度の高い顎変形です。上顎に対して下顎が前方にある状態で、一般に「受け口」といわれています。かみ合わせたときに、下の前歯が上の前歯よりも、前に出てしまう反対咬合がよくみられ、いわゆる「しゃくれ」とよばれる顔貌になります。
下顎の骨の過剰な成長によって、下顎が上顎よりも大きくなった場合(骨格性)と、下の前歯が前方に極端に傾斜している場合(歯性)があります。
下顎後退症(かがくこうたいしょう)
下顎の成長が悪く、上顎に対して下顎が後退した状態です。両側性と片側性があり、両側性の場合は、横顔があたかも鳥のような顔つき(鳥貌様顔貌)になります。舌の根元が喉の奥に落ち込んで、空気の通り道が狭くなることから、いびきなどの呼吸困難、ひどい場合は睡眠時無呼吸を起こすこともあります。一方、片側性の場合は、骨や軟部組織に発育障害が起こるため顔面が非対称になります。
上の前歯と下の前歯の間に隙間ができ、奥歯でしっかり噛んだときにも上下の前歯が噛み合わない状態をいいます。このため前歯でうまく食べ物を噛み切ることができず、程度が強いと胃腸への負担が大きくなります。サ行とタ行の正しい発音ができないといった症状がみられることもあります。また、常に口が開いている状態になるため、気付かないうちに口呼吸をしていることが多くなります。
顔のゆがみには、上顎の高さの差に原因があるもの、下顎の左右の長さに原因があるもの、それら両方が原因となるものがあります。上顎に原因がある場合、口角の高さに左右差が認められ、上下の唇を閉じたとき、閉じた線が水平に対して傾きます。下顎に原因がある場合、下唇が顎の短いほうに寄ったゆがみを認めます。
自費で行う顎矯正手術(サージェリー・ファースト法)では、先に手術を行い、骨格を変化させてから矯正をするため顎変形症による見た目のコンプレックスをはじめに解消できます。
術前矯正がないことや、術後の生体反応を利用して矯正の効力を高めることで治療期間が保険での治療よりも短く済むことが多いです。
保険診療では選択できない外からは見えない歯列矯正器具を選択することができるため、治療中の見た目も美しく保つことができます。
健康保険の適用外で自費診療になるため、治療費が高額になります。
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まずは、レントゲンや歯科用CTを使って、お口の状態を正確に把握することから始まります。CT検査ではスキャンしたお口の中のデータを3D化し、コンピュータ上で、顎骨の状態や血管の位置などを確認し、手術のシミュレーションを行います。また、手術に影響が出るような全身疾患がないかも血液検査を実施して確認します。この検査結果に基づいて最適な治療計画を立案します。内容はカウンセリングで丁寧に説明いたします。カウンセリングでは治療へのご希望やご不安などもうかがいますので、遠慮なくお話しください。
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手術前に口腔内を徹底的に清潔にします。傷口からの感染を防ぐ、治療を優先すべきむし歯がないかのスクリーニングなどの目的で実施します。
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当院で行うサージェリー・ファースト法では術前矯正はしませんが、矯正装置は術直前に装着します。なぜ矯正器具を先に装着するのかご説明します。術後の傷を回復しようとする生体反応によって骨の中の血流が豊富になることで、骨代謝と呼ばれる古い骨を壊して吸収し、新しい骨を作る働きが促され、矯正の効果の発現がとても早くなります。しかし、骨代謝が促進される時期には限りがあるため、最も矯正の効果を最も効率よく発現させるためには術直後から矯正によって力をかける必要があります。そのため矯正装置は術直前に装着します。
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下顎骨に対してのみの手術の場合は、入院の必要はございません。
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手術後1カ月ほど経過して通常通り口を開くことができるようになった段階から本格的な矯正治療の開始となります。
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抜歯を伴う場合でおおよそ10カ月、非抜歯での治療ではおおよそ8カ月で治療が終了します。矯正装置撤去後も、保定装置(リテーナー)を数年装着し矯正治療後の後戻りを防ぎます。