拡大下顎角骨切り術
エラからあごのライン全体を自然に整える高度な骨切り手術です。エラだけでなく、あご下の骨のカーブを丁寧に削ることで、滑らかで美しいフェイスラインを実現します。一般的に使われる機械(オシレーティングソー)では、骨がまっすぐに切れてしまい、不自然な輪郭になることがありますが、当院では緻密なカーブを意識した骨切りで、自然な仕上がりを追求しています。安全性と美しさを両立させるためのこだわりです。骨の厚みや形は個人差があるため、術前にCTや3D模型で綿密なシミュレーションを行います。
エラ(下顎角)
一般にエラといわれている部分は下顎角(かがくかく)という部分を指します。しかし、一般的にエラと認識されている部分は、下顎角だけで見た目が決定しているわけではありません。下顎骨、咬筋、頬脂肪体などが見た目上のエラに関連しています。
エラをスッキリ見せたい、顔の横幅を細くしたい…そんな願いを叶えるための第一歩は、「あごの構造を正しく理解すること」です。手術でただ骨を削るだけでなく、骨や筋肉、神経、脂肪など複数の要素を丁寧に見極めてバランスよく整えていく必要があります。ここでは、エラ(下顎角)形成術に関わる4つの大切な解剖学的ポイントをご紹介します。
01
エラのベースとなるのが「下顎骨」と呼ばれる骨です。U字型をしたこの骨は、顔の下1/3の輪郭を形づくる重要な土台です。下顎骨の一番外側、ちょうど「エラ」として意識されやすい部分が「下顎角」と呼ばれます。よくある誤解として、正面から見て張って見える部分を「エラ」だと思われる方が多いのですが、実際の下顎角は少し奥まった位置にあります。正面から見たときの顔の横幅は、下顎角そのものではなく、その手前にある骨の張り出しや筋肉(特に咬筋)によって決まることがほとんどです。つまり、正面から見た印象を細く、シャープにしたい場合には、下顎角だけでなく「咬筋」までしっかりアプローチする必要があります。
02
咬筋は、あごを動かす力強い筋肉で、エラの張りに大きく関わります。食べ物を噛むたびに使うこの筋肉が発達すると、あごの横幅が広がって見えてしまう原因になります。咬筋の厚みや位置は人によって異なり、筋肉が発達している方の場合、ボトックス注射や部分的な切除を併用することで、よりスッキリとした輪郭に仕上げることができます。手術前にはCT検査などで筋肉の状態をしっかりチェックし、最適な方法をご提案します。
03
エラ形成手術で最も注意が必要なのが「下歯槽神経」です。この神経は下あごの骨の内部を通っていて、あご先や下唇の感覚をつかさどる大切な役割を担っています。顔をスリムにするためには、下顎骨をある程度削る必要がありますが、神経を傷つけないようにするには限界もあります。手術では、この神経を傷つけずに、できるだけ希望通りの細さに近づけることが求められます。医師としては「できるだけ細くしたい」という患者様のご希望と、「神経を安全に守る」という責任の間で、常に慎重な判断が求められています。当院では、術前にCTや3Dシミュレーションを行い、神経の位置をしっかり確認したうえで、安全に手術を行っています。
04
頬脂肪体、通称「バッカルファット」は、顔の深部に位置している柔らかい脂肪のかたまりです。ふっくらとした頬の印象や輪郭の丸みは、咬筋のすぐ前にある頬脂肪体のボリュームに左右されます。頬の張り出しを抑えて、よりシャープな印象を作るためには、必要に応じてこの脂肪の量も調整します。特に若い方で頬の膨らみが気になる場合には、バッカルファット除去をあわせて行うことで、よりスッキリとしたフェイスラインに仕上げることが可能です。
エラの張りが気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
あごの形にお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。術前の顔面計測と3次元実体模型からあなたに合った最適な手術法をご提案いたします。
エラからあごのライン全体を自然に整える高度な骨切り手術です。エラだけでなく、あご下の骨のカーブを丁寧に削ることで、滑らかで美しいフェイスラインを実現します。一般的に使われる機械(オシレーティングソー)では、骨がまっすぐに切れてしまい、不自然な輪郭になることがありますが、当院では緻密なカーブを意識した骨切りで、自然な仕上がりを追求しています。安全性と美しさを両立させるためのこだわりです。骨の厚みや形は個人差があるため、術前にCTや3D模型で綿密なシミュレーションを行います。
外板とは、下あごの骨の表面にある白く硬い部分(皮質骨)のこと。この外板を削ったり切除したりすることで、正面から見た顔の横幅をスッキリ細く整えることができます。特に正面顔を細くしたい方で、下顎骨体部の外板が厚く、強く外側に張り出しているような方に効果的です。骨切りか骨削りかは、手術前のCT検査で神経の位置を確認し、安全を考慮して施術を選択します。神経が浅い位置にある場合は、傷つけないよう慎重に骨を削る方法を選択します。一方で、神経の位置が十分深ければ、骨を分割してしっかりと切除することで、より高い小顔効果を実現します。
エラ(下顎)の手術と一緒に行うことが多いのが、咬筋(こうきん)減量と頬脂肪体(バッカルファット)除去です。咬筋は食いしばりに使う筋肉で、張っていると顔が四角く見える原因になります。CTで筋肉の厚みを確認した上で減量の方法を決定します。ラジオ波で熱を加えて縮める方法やボトックス注射といった方法があり、切らずに安全に小顔効果が期待できます。また、頬の内側にあるバッカルファットは、取りすぎると頬がこけた印象になり、かえってエラが目立つことがあるため、適応の有無の判断が大切です。骨・筋肉・脂肪のバランスを見ながら、自然で健康的な小顔に近づけていきます。